明日死ぬなら。
今日は先輩のお墓参りに行ってきた。
僕が大学4年生の就活真っ只中、先輩はこの世をから姿を消した。”サヨナラ”を言う時間すら与えらずに…
僕はその先輩が大好きだ。
優しくて、いつも他人を気にかけ、一緒に買い物に行ったりディズニーに行ったりたくさん思い出を作ってきた。
就活で悩んでる時も優しく”絶対大丈夫だよ”と優しく背中を押してもらった。
僕にとって先輩は本当に大切な人でこれからも繋がっていると思っていた。
僕は先輩が亡くなった日の事を鮮明に覚えている。
先輩が亡くなるなんて冗談だと思っていた。
リアルな冗談だなと。だけど少しずつ冗談じゃない…本当なんだ。と理解した時涙が溢れんばかりに出てきた。
声が出るわけでもなく涙が止めどなくこぼれ落ちた。
夏ごろになり先輩のご家族に会い先輩の遺影を見た。変わらない姿の先輩が写真に写っていた。
僕は涙が目先まできて溢れそうになったがぐっと堪えた。
僕も辛いけど本当に辛いのはご家族だから。
僕は必死に我慢した。会いたい気持ちも涙も胸に残して。
先輩のお墓ができたのでお墓参りに行った。
綺麗なお墓だった。先輩の好きな物が置いてあり懐かしく思えた。
僕はようやく先輩が亡くなったと100%理解した。心のどこかで生きてるかもしれないという希望が消えた。
涙で目がいっぱいになり水を汲むという理由をつけて少しばかり逃げた。
僕には限界だった。胸が締め付けられる痛さがやってきた。
お墓参りに来る前に絶対泣かないと決めていたから必死に我慢した。喉元まできた言葉を飲み込むように。
お墓参りが終わり僕は決めた事がある。
会いたい人に会う。
話たい人には話す。
困ってる友達がいたら助ける。
後回し何かにもう絶対しない。いつ会えるか分からないのだから。
いきなり明日大切な人が消えてしまうかもしれない。もう二度、”あのとき”何て言葉は使いたくない。
失ってしまったら後悔しか残らない。
だったらすぐ伝えたい。会いたい。
僕はこれからも先輩のお墓参り行く。
死ぬまで行くだろう。
涙を我慢させながら。